ボルボ・カー 江戸川

ボルボ・カーズ・セーフティセンターが20周年

2020.12.05 NEWS

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ボルボ・カーズ・セーフティセンターでは平均して、少なくとも1日に1台の新車を衝突させています。そのことは、今日に至るまで、自動車分野における安全のリーダーとしてのボルボ・カーズの立場を維持する上で重要な役割を果たしています。

今年、ボルボ・カーズ・セーフティセンターの衝突実験施設は20周年を迎えました。2000年にスウェーデン国王によって開設された当時は、世界で最も先進的な施設の1つであり、多くの点で現在においてもその地位を維持しています。

ボルボ・カーズのエンジニアが安全性の限界に挑戦し、実際に発生した交通事故から学び、新しいボルボ車への搭乗において、交通事故による死亡者や重傷者を出さないという未来を目指すうえで、この施設は重要な役割を果たしています。

ボルボ・カーズを代表するセーフティ・エンジニアの一人であり、20年の経験を持つトーマス・ブロバーグは、「安全性にコミットするということは、テストに合格することや、安全性の高評価を受けることではありません。私たちの安全への取り組みは、事故や怪我がどのようにして起こるのか、なぜ起こるのかを解明し、事故や怪我を防ぐための技術を開発することです。私たちの先駆的な仕事によって、世界中で交通事故の犠牲者を減らすという私たちの強い願いに、他の人たちも同調してくれることを願っています」と述べています。

ボルボ・カーズ・セーフティセンターの衝突実験施設は、ボルボ・カーズのセーフティ・エンジニアが無数の交通状況や事故を再現し、規制要件を超えたテストを行うことができる多機能施設です。

施設には、長さ108メートルと154メートルの2つのテストトラックがあります。2つのうち、長さ108メートルのトラックは可動式で、0度から90度の間で角度をつけて配置することができ、異なる角度や速度での衝突テストや、動いている2台の車両の衝突をシミュレートすることが可能です。車両は時速120kmまでの速度で衝突させることができます。

屋外には、車両の横転テストや、高速で溝に突入させて車線逸脱テストを行うためのスペースがあります。ボルボ・カーズでは、今年初めにボルボ車を30メートルの高さから落下させ、極端な衝突事故のシナリオでみられる大きな損傷をシミュレートしました。ここでは救助隊に救命技術を磨く機会も提供しました。

メインホールの内部では、巨大な衝突障壁が使用され、前方、後方、側面からのさまざまな衝撃テストを行っています。この衝突障壁は850トンという驚異的な重さを持ち、必要に応じてエアクッションを使って移動させることができます。そのほかにも、動物の衝突をシミュレートするためにヘラジカのような構造を含む、約2ダースの固定式および可動式の障壁が衝突試験に使用されています。

衝突時には、車両、衝突試験用ダミー、障壁にそれぞれセンサーが取り付けられており、何十台もの超高精細カメラが、想像できるあらゆる角度から衝突テストを撮影しています。これによりボルボ・カーズのエンジニアが一連の事象全体を詳細に記録することができます。

物理的な衝突テストを行う前に、対象の車種は既に何千回もの衝突テストをコンピューターでシミュレートされており、これらのテストで得られたデータはすべて、ボルボのエンジニアがより安全な車を開発するために使用されます。

ボルボが全車電動化の未来に向けて動き出す中、セーフティセンターは近年、電気自動車の衝突テストを安全に実施するための設備を整え、準備を進めています。

「どのようなシナリオであっても、ボルボ・カーズ・セーフティセンターで再現し、詳細に分析することができます。私にとっては、1時間ごとのテストと分析を行うごとに、新しいボルボ車で一人も死亡者や重傷者を出さないという、私たちの目標に近づいていると実感することは、とても刺激的なことです」とトーマス・ブロバーグは述べています。